ベートーベン「大公」

chiss4122005-06-23

ここまで単純に小説に影響を受けたのも久しぶりだった。もともと最近クラシックへの回帰が見られたので、その「きっかけ」がCD購入に走らせたことも頷ける。さてその「きっかけ」というのもいまさらの村上春樹である。文庫本まで待てるあたりで既に大ファンでは無いということがうかがい知れるが、それでもちゃんと今まで読んできた。その独特の修飾語の言い回しや比喩が気に入って読んでいるが、小説自体は非常に微妙だったりする。不完全で未成熟な登場人物が不思議な世界感をもって絡み合う展開が村上節だが、今回の「海辺のカフカ」もまさに其れで、半SFな世界で不完全な未成年が葛藤する物語だ。そこで「ホシノ」ちゃんがお気に入りだったのがベートーベンの「大公トリオ」だった。100万ドルトリオと言われた、「ルービンシュタイン/ハイフェッツ/フォイアマン」による41年録音のものだ。衝動的にアマゾンで検索して購入してしまった。最近テレビが面白く無い時によく聞いているがさりげなく良い曲。