中田ヤスタカの音作り

chiss4122007-09-23

最近和製エレクトリックもようやく面白くなってきたという実感がある。2000年前後はテクノクリエーターが中心となって頑張っていた感があるが、ようやくポップやハウスあたりにもその影響が出てきたかと。FREE TEMPOとかSATOKO LABもお気に入りだったが、最近は「中田ヤスタカ」なる人物が浮上してきた。正直最近まで良く知らなかったのだが、どうやらフジのドラマ「ライアーゲーム」のサントラを手がけた人物らしい。あのドラマの音は非常にインパクトがあった。同氏は「Capusle」で活動をする傍ら、ACのリサイクル広告に出ている「Perfume」にも楽曲を提供している。

音自体は目新さは無いが、特徴的なのはボーカルのエフェクト処理だ。一般に「ボコーダー」と言われている類のロボット声になるエフェクトだが、厳密にはAntares社の「Auto-tune」というエフェクト。具体的には「Cher/Believe」や「Daft Punk/One More Time」など98年頃からにわかに増えてきたアレで、今なら「Free Tempo」なんかも多用している。ポップなヴォーカルとキャッチーなメロにクラブを意識した厚めの音作りや、12インチ発売などやりたいことが解りやすい。ただあまりテクノ・クラブ系に寄ってくるとポップとのバランス感が損なわれる危惧感も。実際に売れるかは別だが今後もちょっとだけ見ておきたいハウス系のアーティスト。

量産と言われがちなポップスだが、ポップスが無い世界もすこし寂しい。

http://www.contemode.com/