京屋@蛎殻町

chiss4122005-03-09

京屋さんのご主人は以前歌舞伎役者の中村雀右衛門人間国宝)さんの付き人をしていたという経歴の持ち主で、現在は客に焼かせないお好み焼きの店として有名だ。上司もオススメだったので行ってみる。ここの名物は江戸時代までさかのぼった「文字焼き」(現もんじゃやき)で塩と出汁だけの具をおせんべ状にぱりぱりに焼いてくれる。生地に文字がかけるほどゆるい」という意味で文字焼きというらしい。どろどろもんじゃには辟易だが、これはなかなか面白いと思った。「でも所詮おせんべ、ちょっと物足りないくらい上品である。お好み焼きも具を混ぜ込んで焼く関東焼きと、具を上に乗せてひっくり返したときにじか焼きする関西焼きの両方をしてくれる。だがこれも非常に素材の味がゆたかで旨いが非常に上品だ。
3大粉物として、広島焼、お好み焼き、もんじゃがあるとしたらそれぞれのルーツは同じなのか違うのか?

調べると、広島焼きのルーツは「一銭洋食」というもの。水でゆるめに溶いた生地を丸く焼き、粉ガツオ、ネギ、とろろ昆布をのせて半分に折り、ウスターソースをかけたものが明治時代に駄菓子屋の店頭で売られたそうだ。
一方お好み焼きのルーツは江戸時代に千利休の茶会に出された「麩のもの」というものだったとか。「麩のもの」は幕末に消え、明治時代には、屋台や駄菓子屋の店頭で「洋食焼き」が登場する。「洋食焼き」の中でも、屋台で主に売られていた、小麦粉を溶く水分が少ない「どんどん焼き」と呼ばれたものにかなり近いとのこと。

あと、ちょぼ焼き、ラジオ焼きはたこ焼きの元祖と言われている。