ミキサーを売却

chiss4122006-04-15

長年愛用してきたPIONEERのDJM-600をヤフオクにて7万で売却した。特に性能が悪かったわけでは無いのだが、どうもその音作りの基本が相容れないものがあり、長年の付き合いではあったが、売却の運びとなった。繰り返し言っていることだが、PMC-40との出会いが無ければコイツは売られることは無かっただろう。同じ針、同じレコード、同じターンテーブル、同じヘッドフォンでも出力される音の質(再現力という意味ではない)が桁違いに映えるのだ。ただドンシャリな訳では無く、耳触りが良いままで音の輪郭や厚みがはっきりとパンチのあるEQが仕込まれているかのようだ、使用回路も良いのかもしれないが。ただ、ライブのPAじゃないが、クラブでもちゃんとPAがあり、複数台のスピーカーを適正に鳴らし、快適な音場を作りだすことは決してデフォルトでは出来ないことだ。記録された音を正確に再現することが使命のオーディオもあり、臨場感、再現力、深みとか色々な言葉で語られるのだが、そういうピュアオーディオではなく、キャノンなんかの「記憶色」やBOSEのコンセプトと同じで、本物よりも本物らしい音作り、色作りをヨシとする考えだ。

食の分野でも科学調味料の過剰の使用にはやはり反対だが、野菜を生でかじるより、ドレッシングで一仕事加えたほうが旨いという程度のプラスアルファはあってしかるべきだろう。PIONEERはプラズマの失敗などで家電では負け組みに入れられてしまっているが、DJ機器を手がけているのはPIONEERくらいで、TECHNICSの松下もまだ後塵を拝している状態だ。そのPIONEERの次の一手はフルデジタルミキサーと斬新なエフェクト使い。音質劣化を最大限にまで抑えられるフルデジタル化は時代の流れなのだろうが、あくまで再現力にこだわるのであれば、S/N比でしかアピールしないのであればチョイスには入らない。スペックシートには出てこない味が欲しいものだ。