DJ機材所見① PIONEER DJM-600

chiss4122006-06-05

色々と機材を渡り歩いてきたけど、みな長所短所があって一概にどれが良いとかは言いにくいものだが、実際に使用してきた物であればその使用感とかのレビュ−は出来るかなと。まず第一回はDJM-600。もともと500からの乗り換えだったので、フェーダーカーブが3パターン選べたりサンプラーやエフェクト機能が強化された点が大きく違う。ただその売りがエフェクトは正直そこまで使いやすいものでは無かった。最も使用頻度が高そうなのはフィルター。ただこのフィルタは常に開閉が自動でくりかえされ、その係りの深浅とそのインターバルが調整できるだけで、基本は勝手に開き勝手に閉まる。なので自由なフィルターワークは全く望めない。リバーブは下手なカラオケボックス状態のダブダブな感じまで深さを変更できるが丁度良い具合だと掛ける意味がそこまで無い気がする。フランジャーが500から無くなったのかな?あとはエコー系。一回のみのエコーはドラムパターンをトリッキーにするには面白いが多用するとウザイので結局は味付けにたまに使用するかしないか。サンプラーは使用頻度が非常に高いはずだが、肝心の録音時間が短く、2秒程度だった。2秒だと4拍録り切れないことが多かった。よく言われていることだが、音作りが非常に家電的でソースを忠実に再現するのだが、非常にノッペリとしたメリハリの無い音がアウトプットされるのも不満が残った。パイオニアは現在デジタルミキサーへの以降を行っているが、最新機種をヘッドフォンでモニターする限りではノイズの低減まで耳で判別するのは出来なかった。もちろんミキサーのソースがアナログで且つレコードである場合、中間で幾らノイズを載らない工夫をしてもソースのノイズでその辺は埋もれてしまうだろう。低価格機種ならまだしも、パイオニアの500や600程度のSN比ならデジタル化で得られる其れとそんなには変わらないと感じられると思う。なので満足度が上がらないだろう。
ただ基本性能は高いので、その辺の低価格ミキサーなんかは軽く陵駕する。ヨドバシカメラで実際に展示品を自分のヘッドフォンと同じソースで使用感と音を比べてみたが、残念ながらベスタの低価格機種はヒドイ音だった。PMC-40のアウトプット音はかなり良かったのとは雲泥の差。明らかにパーツの性能が悪いのだろう。600はその辺は全然クリアしているので、厳しいめの採点ながら上位に入るのは間違いない。